高等教育を活性化する大石加奈子のコミュニケーションスキル教育

「話し合いのスキル」「人間力」「社会人基礎力」「問題解決力」の育成

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ワークショップ紹介

近年実施した主なワークショップ・講演の種類と場所

ワークショップ

コミュニケーションスキルの修得

今日の日本社会において、組織を巡る環境が急速に変化し、複雑化・高度化が進んでいます。
この環境のなかで、上位少数の人間による組織の統率は難しくなりました。
熟達した管理職であっても、将来を予測したり、組織が進むべき道を見通すことが難しい時代になったのです。
これまで管理職からの一方向の指示命令を受けて動いてきた人々が、自立的に行動しなければ、組織は動かない時代になっています。
たくさんの人がそれぞれの持ち場でなすべきことを考えられること、関係する人々と双方向で協力し成果を出していくこと、問題を解決するスキルをもつことが求められるようになりました
ワークショップ紹介1
従来、高等教育機関で行われてきた講義型教育は、教える者から学ぶ者への一方向の指示命令型であり、確かにこれまでの時代背景には合っていました。
けれども今日の時代背景を考え、学習者が協働作業を通して自立意識を確立していける教育が必要となりました。
チーム全員参加で最大の成果を出す力、話し合いによる効果的な問題解決をする力、一人ひとりが目標に向けて自立的に行動できる力を養うことが必要になったのです。
そのことから、高等教育機関は、創成教育(pbl教育、問題解決学習、デザイン教育)を取り入れるようになりました。
とはいえ、教える側が有意義なテーマを与えても、学習者同士で自主的に話し合いを進められない、話し合いが対立して進まない、意見が出てもまとまらない、いつまでたっても結論が出せない、積極的に参加しない、など難航することが多いと聞きます。
その理由は、学習を円滑にするためのコミュニケーションスキルを修得していないことにあります
話し合いのスキル ファシリテーション
私は、平成16年から沼津工業高等専門学校において、創成教育をスタートしました。人と人をつなぎ、チーム力を発揮させていく教育に活かすために、ファシリテーション・コーチング・アサーティブネス・行動科学・神経言語プログラミング・ドラマセラピーなどを研究しました。
それにより、学習の場の積極的参加度を高められ、学習者同士に知的な相互作用が生じ、一人ではできない新しい「問題解決」を、楽しく進めていくことができるようになりました。
最初に定めた目的に向かってチームが全力で話し合い、チームが生み出せる最高の成果に短時間で導いていくことができるのです。
学習者は、論理構造を目に見えるように描いていくことで、皆の意見をかみ合わせ、わき目も振らず話し合いに没頭し、かつ楽しそうに取り組みます。効果を測定する数値が、どのチームからも高く出るので、毎回が驚きの連続です。
沼津高専ファシリテーション振り返りシート
主体性を引き出すためには、自分の強みを生かしたことをする・自分でなすことを決める・それを認められる、つまり自分が主人公となることです。
ファシリテーションが機能しているとき、一人ひとりが主役となれます。教室では、学習者の笑顔が絶えません。個々の意見は尊重され、認められ、チームの相乗効果を高められるからです。
その状態が続くと、教室全体、(社会においては組織全体)が活性化します。さらにチームの意思決定の過程に参加することにより、一人ひとりに「自分が学習を開拓している」という達成感が生まれます。
積極的傾聴法
2008年8月に日本工学教育協会の大会で、エンジニアリングデザイン教育を活性化するファシリテーションというタイトルで、この教育方法を発表したことをきっかけに、私は複数の高等専門学校・大学、企業、さらに高専機構本部教育研究調査室からも講演依頼を受けました。
ファシリテーションに関する論文が日本工学教育協会編「工学教育」に次々と掲載されました。また、多くのご要望を受けて、教員の皆様がファシリテーション指導に活用できる「エンジニアリング・ファシリテーション・トレーニング・スライド集」というタイトルのCDを、日本工学教育協会の企画で作成しました。
現在は、高専機構本部の先生方の勧めと協力を得て教科書化の企画が進んでいます。沼津高専内だけで、発展させてきた教育が、これほど多くの方のニーズに応える内容だと知って驚きました。
ここでは、2009年4月28日に奈良工業高等専門学校専攻科で行い好評を得たファシリテーション・トレーニングを紹介します。

導入―信頼関係とヴィジョン構築

(1)信頼関係の構築

人が集団の中で主体的に自分の可能性を発揮できるのは、楽しい雰囲気のときです。自由な発言や学習意欲・信頼関係もそこから生まれます。
まず、エンジニアリングデザインのチームを楽しい雰囲気にするアイスブレイクから行います。アイスブレイクというのは身体を動かして、ゲームやクイズなど行う明るく柔軟で笑いのある活動です。じゃんけんゲーム・ウソホントクイズ・人間地図・ほめほめゲームなどを行いました。

アイスブレイク ウソ?ホント?クイズ
ほめほめゲーム 例

(2)ヴィジョンの構築

未来に向けて、自分がなりたいイメージをはっきりもつと、将来の理想の姿から、現在の自分を見下ろす視点をもてます。その視点をもつと、学習者は自分のヴィジョン達成のために、学校での活動の何をいかしていこうか考え、情報をキャッチするためのアンテナを立てます。
「将来、どんな技術者になりたいですか」
「あなたのヴィジョン達成のためにデザイン教育から何を得たいですかどのように役立てたいですか」
学習者同士で、このような会話を10分ほど行います。ヴィジョンは、会話を通じて鮮明なイメージとなっていくためです。
「誰も考えつかなかった新製品を開発して、いろんな世代の人に喜んでもらいたい」
「2年後に、システムエンジニアとしてコンピュータ関係の仕事に就きたい」
「そのために問題解決会議の進行ができるようになりたい」
「技術者としての交渉力を高めたい」
未来のイメージが先に来れば、そこから主体的行動が誘発されます。

学びのゴール設定

展開―2つの会議トレーニング

(1)合意形成のスキルトレーニング

今日の激変する社会において、これまでのトップダウンの方式を続けていると組織が生き残ることすら困難になってきます。これからの組織に必要なのは、自部門、他部門を問わず、あらゆる社員の知恵を集めて、双方向で創造的な会議を行うことです。
しかしそこで問題になるのは合意形成の方法です。多数決によらない合意形成の仕方を、フレームワーク(シール・アンケート法・意思決定マトリクス法・メリット・デメリット法・ペイオフ・マトリクス法)を用いてトレーニングしました。
皆の異なる意見や考えをすべて尊重しながら創造的な結論を出すことができました。7チームすべてが、「全員が合意できた」という結果を得ました。

合意形成のトレーニング 4つの技法

(2)問題解決型会議トレーニング

問題解決型会議とは、唯一解のない事象に対して、論理的なプロセスにそって皆で解決策を見出す話し合いを言います
PDCAサイクルの各プロセスで必要となる―問題設定、原因分析、真の原因特定、仮説立案、仮説検証、解決策立案、行動計画作成など―に沿って行います。やみくもに問題に取り組むのではなく、何がどのくらい問題であるか認識し、要因分析法などのフレームワークを用い、もれなくだぶりなく(MECE)原因を洗い出します。
そこから仮説を立て、適切な解決策が立案できたら,当初問題として認識したものをどれだけ解決できるかを確認します。

 トレーニングで取り上げた問題解決のテーマは、「専攻科で充実した生活をしたい」という身近なことですが、問題解決型会議の方法は、技術者として新製品開発・品質改善などに携わるときも、応用して役立てることができます。

問題解決会議進行ステップ
特性要因図を用いて原因分析
ロジックツリー・ブロック法を用いて解決策創造
エンジニアリング・ファシリテーションは
  • 誰でも修得できるスキルです。
  • トレーニングすることにより、皆様の教室の学生さんも、良好なコミュニケーションと笑顔で活気づきます。
  • 驚くほど主体的な問題解決人となります。
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大石加奈子

東北工業大学ライフデザイン学部
経営コミュニケーション学科
准教授
工学院大学大学院非常勤教員

大石加奈子

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